“劇場のある街”が、2024年春、札幌駅北口に生まれます。

札幌北8西1再開発地区に、「北八劇場(きたはちげきじょう)」がオープン。
芸術監督には、 納谷真大(イレブンナイン)が就任。

◆札幌駅北口直結、民間の本格的な演劇用小劇場

北8条西1丁目地区は、石狩と都心を結ぶ創成川や石狩街道(国道231号線)に面し、明治初期より、物流の要として札幌を支えてきた歴史があります。また、背後には、静かな住宅街や北海道大学の広大なキャンパスにも繋がる、文化の香り高い地域です。
都心の都市機能の強化とともに、文化芸術の香り高い魅力的な街づくりを目指した「北8西1地区第一種市街地再開発事業」が現在進んでいますが、その一翼を担う、新しい本格的な演劇用小劇場『北八劇場』が、2024年春(予定)にオープンします。
また、当該地区の再開発の街づくりに貢献しようと北八劇場の設置を決め、計画を進めてきたのが一地権者である「JBEホールディングス株式会社(旧田中合資会社)」です。同社が劇場を所有し、完成後の維持管理とその効果的な運用を目指して設立されたのが、「一般財団法人 田中記念劇場財団」です。

◆客席数226席、地域の劇場から世界へ繋がる

座席数226席と小さな劇場ですが、その設計には、当初から演劇人だけでなく、演劇を愛する多くの建築家や舞台芸術の専門家の協力を得て、演じる側も観る側も納得のいく空間を作るための検討を重ねてきました。
演劇の上演をメインとしながら、ダンスや音楽、落語など、様々な分野の舞台芸術を提供する一方、地域の方々の発表の場、憩いの場ともなる活動も予定しています。文化芸術を通して街の発展に寄与し、札幌という地方都市から世界に通ずる芸術文化創造の場を目指します。
このような劇場の方向性を示し、劇場運営のソフト面を担う『芸術監督』には、納谷真大(イレブンナイン)、支配人には笠島麻衣を迎えます。

【北八劇場(きたはちげきじょう)】
劇場が建つ地域の歴史的背景に想いをよせ、明治~大正~昭和~平成~令和に至る、北海道の歴史を感じさせる雰囲気をもたせました。「北八」という漢字には、末広がりの印象があり、劇場と札幌の街の発展への願いも込められています。

 

◆芸術監督 納谷真大より

北八劇場は、大ホールに匹敵する舞台機構を兼ね備え、2階客席を含め、すべての客席から小劇場特有の「近い距離感で作品を体感出来る劇場」です。しかも、劇場を訪れる観客の皆さまが出来るだけ快適に観劇出来るよう、しっかりと固定された椅子を用意し、大人の観客の皆さまが安心して身近に、上質な演劇を味わえる演劇専用の劇場です。特筆すべきは、この劇場の天井の高さです。遥か天上より光が降り注ぐ劇場の存在は、本格的な演劇創造に欠かせません。このような贅沢な劇場が、札幌の街のド真ん中に誕生するのです。

そんな空間で、オーソドックスで本格的でありながら、エンターテイメント性も兼ね備えた演劇作品を創作し、上演出来ることは、北海道の演劇人である私にとって新たなレベルに到達するために、夢のような話です。これを実現するために、いくつもの大きな決断をしてくださった劇場オーナーの田中さんの覚悟にも報いるべく、経験豊富な北海道演劇財団と連携しながら、芸術監督として、作品提供やアウトリーチ事業を実施するとともに、北海道内外、時には海外の、上質な演劇作品を選ばせていただき、北海道の演劇ファンの皆様だけでなく、初めて演劇をご覧になる皆様にも味わっていただき、北海道の劇場演劇の魅力をお届けできるよう力を尽くして参ります。

札幌駅直結という最高の場所に、これまで実現出来なかった、上質でワクワクできる演劇のための劇場が誕生するのです。

私は、今、札幌の演劇史に新たな1ページを刻むべく、今後発表させていただく予定のオープニングプログラムに、私の中に培われた全ての経験とすべての人脈を注ぎ、皆さまが驚き、劇場のオープンが楽しみでたまらなくなるようなラインナップを用意すべく、準備を進めております。ご期待ください。

【芸術監督 納谷真大(なや まさとも) プロフィール】
俳優・演出家・劇作家。
札幌で活動する演劇ユニットELEVEN NINES(イレブンナイン)
代表。早稲田大学卒業後、富良野塾にて倉本聰氏に師事。
演劇企画集団ガジラ、秦建日子プロデュース、FICTION、OOPARTS等、様々な劇団に役者として参加。
2001年、処女戯曲作「EASY LIAR!」が『北の戯曲賞』優秀賞を受賞。同作品を上演し、初演出。
2004年、演劇ユニットイレブン☆ナインを結成。
2007年上演の「あっちこっち佐藤さん」はライフコート札幌舞台芸術賞演劇大賞を受賞。道内外で行っているワークショップも各方面から高い評価を受けている。
近年は、イレブンナイン、富良野GROUP、札幌座に主演する他、昼帯ドラマ『やすらぎの郷』(テレビ朝日)シリーズにもレギュラー出演。斎藤歩氏との創作の場も多く、更に活動の幅を広げている。公益財団法人北海道演劇財団 理事。

【支配人 笠島麻衣(かさじま まい) プロフィール】
2006年より8年間、(公財)北海道演劇財団にて劇場運営、演劇制作を担当した。2007年~2013年、同財団が所有する小劇場「扇谷記念スタジオ・シアターZOO」の支配人を務めた。2021年8月より(一財)田中記念劇場財団事務局長を務めている。

※2023年4月追記
2023年4月、伊藤久幸(いとうひさゆき)が北八劇場支配人に就任いたしました。
笠島麻衣は事務局長専任となりました。